2016年01月18日

玄昌石【天然スレート】

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昨夜から明け方にかけて雪が降って、積もりました。
お庭に植えてあるトマトや椿など霜げて台なしだわ〜と母。滑らないように階段の雪を退けましたが、明日は凍っていることでしょうね。
我が家の玄関は、玄昌石です。よく知られているのは宮城県石巻市の雄勝産玄昌石。東京駅の屋根、岩崎弥太郎記念館、鎌倉に点在している古い洋館などにも使われています。

産地は国内で二箇所ありますが、先の東日本大震災で知られるようになったのは雄勝の玄昌石です。
天然の風合いが、美しいこの石は熟練した職人の手によって薄く剥いだり、重ねたりしていきます。屋根葺きにおいては専門の職人が行います。お手入れは、専用のワックスがあるので、我が家では年に一度程度かけていました。自然素材に限らず、モノを長持ちさせるにはお手入れは必要です。ワックスかけたばかりや、水打ちした際の黒光りした艶が美しいので、料理屋さんでも使われているところもあります。海外産では、天然スレートと呼ばれるものです。産地はオランダのものが値段も張りますが、強度もあります。
天然玄昌石は、だいぶ数は減ったものの、石巻に行くと一般のご家庭の屋根に今でも見ることができます。それは、硯の産地だからですね。津波の報道から知った方も多いのではないでしょうか?
たくさんの尊い命が失われました。硯は遺りました。
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※写真はお施主さん所有の味噌蔵(屋根が玄晶石)

屋根材や壁や床材に天然石を使うときは、それぞれの石の性質を知ることが大切。
雪が積もって凍結したりすると、少しずつ劣化していくものもあります。産地を知ることとも必要ですね。同じ石材でも、目の詰まり具合などが環境や地層によって違うと石屋さんに教えていただきました。
posted by kirara at 12:48| Comment(0) | 手づくりのモノ

2016年01月11日

彫刻と道具

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昨年の話。無形文化財彫刻師の佐藤昌月さん(板橋区)と(有)宮島建具社長の高橋利幸さん(志木市)のお2人が真剣に蚤を叩いているのは木製のベルに彫るデザインの試し掘り。

ここでは、書くことはできませんが木の繊維の向きもあって、木の扱いが慣れた2人でもなかなか難しいとのこと。私が考えて描いた絵の密度が高いとのことで、もう少し簡略化しないと折角彫刻を入れても剥がれてしまいそうとのことです。
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鳩がオリーブの葉を咥えて水面に降りるイメージから発想したのですが、これは聖書から学んだものです。ノアの箱舟(創世記8章)・イエスキリストの洗礼(マルコ1章9節〜11節)に鳩は必ず約束事を守りかえってくる帰還能力の高い鳥だとされています。

そのため、平和や慰めの象徴として、私達に心の平穏と慰めを与える聖霊として位置づけられています。

あるホルン奏者の方が自分自身はクリスチャンではないけれど、音楽はキリスト教に神に通じるところがあるという話しをされたので考えて見ました。IMG_7198.jpg
浮かし彫りなら出来るかどうかということでしたが、佐藤さんのお話しに拠ると、彫り込んだほうが良いとのこと。
N響奏者の方はこの図案がとても気に入ったとのことで良かったです。

元々、ホルンは金管楽器。ベルの部分を木にすることで音色が柔らかになるとのこと。微妙なスクエアが音の質を左右するとのことで、そのバランスは高橋さんでないと製作不可能だそうです。

自身も金管楽器を弾くからこそできることなのかもしれませんね。
posted by kirara at 17:06| Comment(0) | 手づくりのモノ