2016年09月23日

木材の手入れ

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ずっと雨降りの9月。
東北では稲刈りの季節なのに雨では出来ないとの事で遅れているようです。
建て主さんによると、稲を刈る機械には同時に乾燥させる機能があるので濡れてしまっては折角の美味しいお米も台無しになってしまうとのことです。
稲穂はたわわに実って、黄金色。

地元の大工さんによれば、手刈りすれば雨の日も問題無いとの事。
東北では、兼業農家さんが多いのですが大工さんも稲刈りの時期は休暇を取って農作業するようです。

農作業の話も聞く事が出来るのはとても貴重な事です。
田植え稲刈りの時期は埼玉から数人の女性がお手伝いの方々が来ると、お聞きしました。
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東北の建て主さんのお宅も経年変化で色が少しずつ茶系に近づいています。
その後、全体が古民家に見られるようなシルバー化になり落ち着きますが、ここ数年はむらが目立つので、堪える時期でもあります。
雨がかりのところは変化が早く、雨がかりの少ないところは元々の木肌の色のまま。
だからと言って、雨が当たるほうが良いはずなく、外壁を傷めない為には軒をできるだけ出したほうが良いのは木材でも他の素材でも同じ事です。

長持ちさせるには、木材の樹齢と、厚みに関係する事による。
ですが、仕上げ加工の方法の違いが大きく、ペーパーで仕上げたものは、持ちが悪いです。
以上の事がわかっていれば、無塗装でも、50年は持ちますよ。
とは文化財の修復を行う職人の話。

これまで工場で製材や加工を見てきたのでその過程でどんな事をするのかは大体わかるのですが、これは文化財のような仕事を普段からしている職人ならおそらく解る事ですので敢えて書くのを控えます。

塗装するなら木の呼吸を妨げることのない柿渋。
材の種類にもより、欅なら荏胡麻。

そういえば、宮大工さんの道具箱って欅でお手入れは荏胡麻使っていた。
道具箱はピカピカに磨かれていたのを思い出しながら、昔ながらの伝統を受け継ぐ職人が行ってきた事は理にかなって木材に優しいことなんだと思いました。

また別件ですが、最近、築7年を迎える建て主さんから雨がかりで水がはけないところがあってデッキ材の一部に傷みが出てきたようです。
この際、デッキの形状を変えてみたいと思うので何案か提案して欲しいとのご依頼がありました。

今後、半永久的な石にするか?今まで通り木材にするか?塗装するか?無塗装か?もっと硬い樹種にするか?
色々なパーターンを色々な形状でスケッチして持って行ったところ一案に決まりました。

木部の形状と数量は減って、今まで通り、木材のデッキに無塗装を選んだ建て主さんはやっぱり木が落ち着くとのこと。
木の材齢や赤身の部分に拘れば、それは、寺などの文化財級に長持ちするのですが、予算ということもあります。
なので、コンクリートの中庭に囲まれたような形状になっている部分に空気の淀む部分があり、そこにデッキがあります。

建て主さんには、長持ちさせるように雨が降った日のあとはモップ掛けをササっとして水がはけるようにしてもらうことと、板との間隔を少し多めにあけること、その端の加工を施してもらうことにしました。

建て主さんは、昔の人は木の家に住んでいて丁寧に掃除していたでしょう?
私達もやりますとおっしゃってくださいました。

嬉しい言葉でした。
posted by kirara at 17:46| 自然素材