2015年12月30日

可愛い小物たち

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年の瀬となりましたが、久しぶりにお施主さんを訪ねました。お天気も良くて写真日和。IMGP3274.jpg
玄関周りの下見板もだいぶ色が落ち着いて来ました。鉋をかけただけの無塗装です。IMGP3278.jpg
奧さま「主人が見てほしいものがあります。」と仰るので一緒に足回りを見ると、お花柄の網が束と足固めの隙間にはめ込んであります。「猫除けの園芸用品の柵なのですが、落ち葉が縁の下に入るので、これがちょうどよかったんですよ」とお施主さん。
古民家再生を終えて、お引き渡しから3カ月。
色々なところで、小物などを揃えて楽しんでいるご様子で「住みながら色々発見することが多くてお部屋の中も雑貨で飾り付けしたり、小物などで工夫したり、生活が楽しくなりました」というお話を伺って私も嬉しくなりました。
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アヒルの置物はヨーロッパから取り寄せたドアストッパー。薔薇の飾り物は奧さまの手作りです。IMGP3308.jpg
玄関ホールに置かれた家具の背面は珊瑚色の漆喰を塗りましたが、色合いもだいぶ落ち着いてきました。如何でしょう?お持ちのビンテージ家具と馴染んできた感じがしませんか?IMGP3288.jpgIMGP3280.jpg
玄関を入り、ホールを介して左手に食堂・リビング。中央に吹き抜けの階段。右手にワンちゃん部屋。ガラスを介して訪問者をお出迎え。ワンちゃん部屋からのホールの眺めは写真の通りです。IMGP3282.jpg
ワンちゃん部屋は一枚ずつが洗えるタイプのタイルカーペット。カーペットの色合いは薄いアイボリー。犬は赤みのある濃い色合いなどは人間とは色の見え方が違いますのでストレスが溜まります。
ペットのための部屋作りは、その動物の習性などを知ることも必要ですし、換気や色合いには気遣ってあげることが大切です。
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久しぶりに、ぽーちゃんとルンちゃん。解体し始めて当初の設計計画では見えなかった部分の不具合を発見したことから、急遽、お施主さんを交えてどこまで工事を行うかの再検討をし、基礎構造の補強から始まったリフォームは当初より工事期間が長くなってしまいましたので、ワンちゃんたちにも不便をかけました。
少しふっくらしたぽーちゃんを見てホッとしました。
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玄関・ホール周りを見渡すと、玄関の大戸が良い感じで目立っています。
お施主さんが「今でも夜は大戸を閉めています」というのを伺って遺すことに決めました。
既存の構造材や家具は囲炉裏で長年燻されてきましたので、茶色になっています。こちらS邸のお住まいでは新しく新規に入れた材は保護塗装も、塗装もかけずに木肌のまま。既存の材は埃を落とし、水拭きしただけにとどめてあります。それには理由があります。無垢材は経年変化に任せるのが、材にも優しいというのが、国宝などの文化財も手掛けている建具屋さんのお話しです。
ヘタに塗装をかけてしまっては、折角、鉋で水を弾くように仕上げた表面が台無しですし、材も生き続けるということです。万が一、部分的に手を入れることが必要になった際も補修がスムーズです。玄関ホールをぐるりと見渡してみると、いたるところに家具や小物などが置かれて居ることに気が付きます。
それは、暮らしながらご自身達の”住まい”として楽しんでいることなのですが、それが大切です。設計事務所の役割は、お施主さんの暮らしをヒアリングして希望やコストのこと、法律のこと、施工のことなど、色々なことを検討しながら形にするのが役割です。要望を全て聞いていますが、全て聞き入れるということはまずありません。暮らしながら、住まい手自身が楽しく暮らしながら楽しくカスタマイズしていける住まいを作ることが理想です。
要望を全て盛り込んで作り込んでしまうということは「一般解」ではない、いわゆる「特殊解」になり、それは後々、家族構成の変化や、世代交代があった場合に住み心地や使い勝手に影響します。
全てを造付けにするのではなく、このように収納や飾り棚などもこのように持ち家具や小物の配置で楽しんでいただけるのも良いことです。


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8帖の2間続きの和室は食堂とリビングに。2つの和室の中央にあった神棚を奧の広縁沿いの壁に移設しました。お施主さんが掛けられたアンティークな時計との相性もよく、良い雰囲気です。IMGP3410.jpgIMGP3416.jpg
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IMGP3381.jpgIMGP3374.jpgキッチンもお菓子作りの道具やシュガークラフトの台などが棚などに納まりました。
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縁側は木の扉と雨戸の他に、内側に猫間障子を入れたことにより、室内は冷暖房がよく効いて快適とのこと。今回のリフォームでは、床・壁・天井には隙間なく、断熱材を敷き込みましたが、外部に面する部分の殆どが建具の場合の住まいでは障子の役割は大きいです。
開口部が大きく、建具が家の構成の大部分を占めていた時代に障子には夏は暑さを遮り、冬は寒さを凌げるということを昔の人は知っていたのでしょうね。
壁の塗り替え、床の間の補修をした仏間は既存の面影が多く、残っています。IMGP3406.jpg
収納扉についているツマミは職人さんの手作り。手づくりのものは、柔らかい雰囲気があるので、見た目にもすぐにわかりますね!
ワタシ流 暮らし方「可愛い小物」でお伺いしたご様子を書いています。

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ご相談・設計依頼は下記にご連絡ください
アトリエきらら 小林
電話:090-2623-5205 メール:teruko@pichan.com
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2015年12月28日

お知らせ

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年の瀬もせまり、東京大学構内の銀杏並木も全て落ち葉となり、黄色い絨毯が敷かれているような景色になっています。
今朝、渡邊泰成先生がご逝去されたというお知らせをいただきました。
慎んで、お悔やみ申し上げます。

一昨年は、弥生講堂アネックスで「伝木の会」による総会が開催され、友人で草新舎の高橋寿さんを招き、その脇でISTA科学芸術学際研究所の渡邊泰成先生の展示のお手伝いをしました。
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渡邊泰成先生は、理化学研究所を経て、各大学の講師などを歴任されながら芸術家と科学者との協同のISTAを立ち上げられた方です。ご専門は結晶学。
結晶を組み合わせたものをランプシェードに取り入れたり、積み木を考案されたりと、科学も芸術にすると面白い!ということを一般の方にも広めようと取り組んで来られました。
結晶はCADや絵に描くのは簡単にできますが、実際にモノとして作ろうとすると2次元ではない、3次元立体構造なので面と点を組み合わせた複雑な組み合わせが微妙な角度でこれを理解できる職人さんも必要でした。2年前からお話しを聞きつつ、同じパターンになり得ない結晶の性質を使えば、きっとたくさんの人の役に立つものができるということで、コストの面でもクリアしなくてはならないこともあり色々と検討してきました。
そして、今年、先生から渡された結晶図を組み合わせてCADに立体で落とし、職人さんに組子で作っていただく準備のお打合せを予定していた矢先のこと、本当に残念なことになってしまいました。
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子供達も大人も科学を楽しく学べて知ることができるという想いはずっとこれからも形として残っていくことでしょう。渡邊先生の取り組みや功績は若い研究者の方々にも受け継がれていかれると思います。
タグ:科学 芸術
posted by kirara at 00:00| Comment(0) | お知らせ